KUMA SUN TERRACE

地形が語り、記憶をつなぐ再生のランドスケープ 東日本大震災と原発事故の被害を受けた福島県大熊町。
全町民が避難を余儀なくされ、長期間に渡って人の往来が途絶えていた大野駅前に、賑わいと再生の拠点を整備した。

クマSUNテラスは、大熊町の元の地形を生かし、斜めに配置した平屋建築が駅と広場の双方に開かれた、にぎわいの核となる空間である。
阿武隈山脈を想起させる人工芝のアンジュレーションと片流れ屋根が一体となり、自然と建築が調和する景観を創出。
さらに、北側の「CREVAおおくま」の入口とつながり、道路により分断されたスペースの床素材を統一することで、間を通る車道を含めて連続したオープンスペースを形成する。
中心部には、再生の象徴である噴水と憩いの樹陰広場を配置し、在来植生と移動式家具により、季節と活動に応じた多様な使い方が可能である。人と自然、地域の記憶がつながる、新たなふるさとの風景を目指した。